考え方
美しい家には、2種類ある。
完成日が一番美しい家と、数十年後の方が美しい家。
私がつくりたいのは、後者です。
時間が経つほどに味が出る柱、子どもの落書きが刻まれた壁、使い込まれた土間——
そういうものが重なった空間に、私は美しさを感じます。
工事が終わった時に完成する家ではなく、住まい手が時間とともに作り上げていく家。
数十年後も美しくあるために、器は丈夫で、住む人は健康でなければならない。
そのため耐震性能と断熱性能だけは妥協できません。
安全性と快適性があってはじめて暮らしは自由になれる。
そんな「生きるための建築」をつくりたいと思っています。
また来たくなる店と、一度しか行かない店がある。
違いはなんだろうと考えると、「自分がここに居ていいと思える場所かどうか」だと思います。
入った瞬間に魅力を感じさせる見せ場は必要です。
でもばかりでは、少しは疲れる。
作り込まれた空間は印象に残っても、居場所にはなりにくい。
「ここにいてもいい」と思えるには
作り込みすぎない余白、言い換えるとデザインされすぎてない場所が必要だと思います。
見せ場と余白を意図して設計することで、お店を「訪れる場所」から「帰ってくる場所」に変える——
それも、私の考える「生きるための建築」です。
設計した人間が、施工まで責任を持つ。
設計意図が現場の職人全員に伝わるように、工事まで一貫して関わることにしています。
設計意図とは”思い”のようなもので、図面からは伝わりづらい。
だから現場で一緒に汗を流すようにしています。
もう一つ、大切にしているのが職人との関係です。
気持ちよく仕事をしている職人の仕事は、必ず丁寧になる——それを長年の現場で実感してきました。
だから職人が気持ちよく仕事できる現場をつくることにこだわっています。
そんな丁寧な仕事が積み重なってはじめて、住む人が愛着を持てる建物になると思っています。
プロフィール

持田 麦(もちだ むぎ)
一級建築士
キッチンに立ち、土間で家具をつくり、川で釣りをする。
自分の手でつくり、使い込む暮らしの積み重ねが、設計の感覚を育ててきたと思っています。
1986年東京都あきる野市生まれ。設計事務所・工務店での勤務を経て、2020年に独立。二児の父。
受賞歴
2007年 デジタルデザインコンペ 佳作
2009年 蔵の谷間のトイレ設計コンペ 優秀賞
2016年 HEAT20 地域に暮らす住まい設計コンペティション 優秀賞
概要
- 名称:持田建築事務所(一級建築士事務所)
- 設立年:2020年
- 代表者:持田麦
- 所在地:〒185-0023 東京都国分寺市2-11-6
- 電話番号:090-5575-4669
- 事業内容:各種建築物のデザイン、企画、設計、施工および管理
